篠山市役所で手話研修会 職員があいさつなど学ぶ

 耳の不自由な市民への対応向上を目指し、兵庫県篠山市は29日、丹波ろうあ協会の大内和彦会長を講師に招いて市役所で手話の研修会を開いた。職員65人が、あいさつなどの基本を学んだ。

 市は今年4月、「みんなの手話言語条例」を施行した。職員が本格的に学ぶのは初めて。

 研修会では、聴覚障害者が感じる不便さや手話の必要性のほか、物の形や動きについての表現、歴史的由来などを学んだ。実技では「私は篠山市役所の○○と申します」「おはようございます」「ありがとうございました」など自己紹介と簡単なあいさつができるよう訓練した。

 地域福祉課の宇杉武係長は「身ぶり手ぶりだけでなく表情も併せて伝える大切さを感じた。込み入った相談は難しくても最低限の対応ができるようにしたい」と話した。

 市は「手話施策推進委員会」を設置しており、市民に手話を普及させる方法を検討している。(安福直剛)