吉田栄作さんが歌った手話ソングの収益金 県聴覚障害者協会に贈る

 秦野市出身の歌手で俳優の吉田栄作さん(47)がボランティアでレコーディングした市民の手話ソング「With you ありがとう」のCD収益金五十万円などを、同市内の音楽関係者でつくる実行委員会が県聴覚障害者協会に贈った。

 「何げない 一言が 私の心を あふれさす」

 この歌は、子どもに夢や希望、勇気を与えようと歌詞を公募し、秦野市制五十周年を記念した二〇〇五年に、市が制作した。手話で歌うビデオを市内の学校に配り、手話の歌として歌い継がれている。

 手話の普及を図る県手話言語条例の施行と市制六十周年が重なった昨年、もっと多くの人に知ってほしいと吉田さんがCD化に協力。市内の音楽関係者でつくる実行委員会がイベント会場などで手話付きコンサートを開き、紹介してきた。

 秦野市役所で十日、吉田さんと古谷義幸市長の立ち会いで、実行委の木沢美智子さん(71)が、同協会の渡辺千城理事長(64)に目録を手渡した。渡辺理事長は「手話を学べる教材づくりなどに大切に使いたい」と手話でお礼を述べ、吉田さんは「ライブ活動を通じて歌を全国に広げ、手話の普及につながることを祈りながら、今後もこういうことをどんどんやっていきたい」と語った。

 CDは一枚千円。市障害者事業推進センターが運営する「ともしびショップゆめ散歩」=電0463(73)6031=などで販売し、収益を聴覚障害者支援に充てる。 (西岡聖雄)