手話普及条例 県制定目指す /愛知

 愛知県は、障害者との相互理解を深めるため、「手話言語その他の意思疎通のための手段の普及に関する条例(仮称)」の制定を目指す。手話などの普及を進める内容で、障害者ら当事者の意見を聴いて内容を詰め、今年度に議会提案する。

 定例記者会見で大村秀章知事は「多様なコミュニケーションの普及で減災にもつながる」と述べた。今月の県障害者差別解消推進条例の全面施行を受け、新条例で相互理解の手段を普及させ、障害者同士の意思疎通も高める。手話のほか、点字や絵文字、音訳や代筆などを想定し、県や事業者らの責務を明記する。手話通訳者の養成や、市民が多様なコミュニケーション方法を学ぶ機会の促進を盛り込むことも検討する。障害者や学識者らでつくる審議会の意見を反映し、条例案を練る。

 県によると、少なくとも鳥取県や北海道石狩市など6県41市町で手話言語条例が制定されているという。【山口朋辰】