前橋市が手話言語条例 県、市そろい制定は全国初
前橋市議会の定例会本会議が十五日開かれ、人権擁護員の候補者推薦など追加議案八件を可決するなどし閉会した。今議会では、議員提案による市手話言語条例を七日付で全会一致で可決した。県議会でも手話言語条例を制定、四月から施行されており、条例が県と市でそろうのは全国初という。 (川田篤志)
市条例では、手話の普及に向けた市の責任として「手話を使いやすい環境にするための施策を推進する」と明記。手話通訳者の充実や、市民が手話を学ぶ機会の確保を図り、教育現場や医療機関でも必要な措置を取るために努力するよう定めた。災害時の情報収集や意思疎通での支援も盛り込んだ。県と連携を図り、市民と事業者にも協力を求めている。来年四月に施行される。
市では一九六八(昭和四十三)年に県内でいち早く手話サークルが立ち上がり、手話通訳者の育成が進められてきた。県条例ができたことなどを受け、市議会では全会派の代表者でつくる研究会を九月に設置し、聴覚障害者や手話に関わる団体などと意見交換し、内容を練ってきた。
山本龍市長は九日の記者会見で、「今度は市役所側にボールがきた。聴覚障害を含めいろいろな障害者に対応するような優しいまちづくりに向けて施策展開をしていきたい」と語った。
0コメント