手話条例 心豊かな共生社会へ 京都市会で可決 /京都

 京都市の2月市会は最終日の25日、手話への理解を促す「手話言語がつなぐ心豊かな共生社会を目指す条例」案を議員全員で提案し、全会一致で可決した。4月1日施行。

 条例は「発祥の地とされる京都で、手話に対する理解促進に努め、日常的に使用できる環境を整えることで市民や観光旅行者を含むすべての人の心をつなぐ」と規定。事業者らに環境向上への努力義務を課す。

 本会議で西村義直・プロジェクトチーム座長(自民)が一部手話を交えて提案理由を説明。聴覚障害者ら約90人が傍聴した。市聴覚障害者協会の中山昌一会長は「すごくうれしいが、これからがスタート」と笑顔で話した。

 全日本ろうあ連盟によると、同様の手話言語条例は24日現在、少なくとも全国39自治体で成立している。

 この日は同条例案を含め計180議案を可決した。【土本匡孝】