北海道・石狩市の手話条例「大きな一歩」 全国市町村で初、「言語法」整備へ弾み

 手話を「ことば」の一つと位置づけ、手話を使う市民が暮らしやすい環境をつくろうと、石狩市で2013年12月中旬に制定された「手話条例」。全国の市町村では初めて。正式名称は「石狩市手話に関する基本条例」で7条から成る。手話について「市民が使いやすい環境にしていくことは市の責務」とし、市による環境整備や施策推進を義務づけたほか、市民に対し「手話への理解を深め、市の施策に協力するよう努める」と規定した。

 杉本さんは生まれつき難聴で、いまは全く聞こえない。小さいころ、両親とは読唇と発声による「口話法」で会話した。当時は学校でも手話が禁じられ、街中で手話を使うと健常者から物珍しそうに見られた。

 12歳になって、ほかのろうあ者と交流するうちに自然と手話が身についた。だが、「手話にためらいを感じながら暮らしてきた」と話す杉本さん。

 条例制定を受けて、市は、早ければ14年度にもタブレット端末を用いて遠隔地でも通訳できるサービスを提供したり、小学校などで手話学習を取り入れたりすることを検討している。

 同様の「手話条例」は13年10月に鳥取県で全国で初めて成立した。道内では十勝管内新得町が今年3月定例町議会に提案し、4月施行を目指す考えだ。


北海道新聞より引用(日時不明)

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/sapporo/513198.html (リンク切れ)